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2009年2月

ビル・カントス/Who Are You

 2月も半ばになり、ヴァレンタインデーも近くなりましたが、今回はカップルにピッタリの甘いムードを持ったAOR名曲を紹介しましょう。

 AORの世界ではお馴染みのアーティスト、ビル・カントスが作った「Who Are You」は、新しいジャズ・スタンダードとも言うべき、ジャズのムードを十分に持った名曲です。ミステリアスな魅力を持った彼女を、可憐な花や美術館の彫刻にたとえ、その美しさに心が惑わされる様子を詩的に表現した美しい曲です。「君は誰なんだい」というフレーズが、綺麗なメロディーにマッチし、とても印象的な仕上がりです。

 「Who Are You」は、ビル・カントスのソロアルバム「WHO ARE YOU」(1995)に収録されている曲ですが、このアルバムにはAORファン好みの曲が沢山です。オープニングの「Come Down (Two Words)」はテンポの良い、良質なポップスといった感じで、アルバムのスタートをわくわくさせます。その後にはスローナンバーの「Beautiful One」「Heart Of Hearts」「Endress Nights」やポップスナンバーの「Daddy's Gonna Miss You」「One More Stone」、またユートピアの名曲「Love Is The Answer」などが続き、聴きやすい曲で構成されています。プロデュースには、マイケル・シャピロ、リッキー・ローソン、ビル・シュニー、そしてジェイ・グレイドンのAORに馴染みのある4人が曲ごとに関わっています。

 「Who Are You」は、ビル・カントスの2006年のアルバム「LOVE WIN」でも聴けますが、個人的にはこちらのバージョンのほうがよりジャズ志向が強く、オススメです。このアルバム自体もジャズ・アルバム的に楽しむことも出来ます。但し、ジャケットのビル・カントスは、無精髭にピンボケ写真で、あまりイケていないのですが。

 ともかく「Who Are You」は、何とも甘いムードを持ったAORの名曲で、キャンドルライトで過ごす夜にはピッタリくる1曲でしょう。ヴァレンタインにあわせて曲を選ぶなら、絶対に外せません。ミステリアスな魅力を持つ彼女との夜に、是非、聴いてみて下さい。必ず、素敵な一夜になるはずです。(Night-Plane)

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トニー・ストーン/Life After Romance

 1月24日にめでたく「Muse」がオープンしました。「音楽」にこだわったお洒落なお店「Muse」に負けないくらいに、このAOR名曲紹介も今までと変わらずにお洒落なAORをお届けしていきます。

 今回の名曲は、AORのアーティストには名前を連ねませんが、アルバムの出来のよさで選んだ1曲です。トニー・ストーンの「Life After Romance」は、バラード系では間違いなく名曲といえます。もともとネッド・ドヒニーの曲で、彼が当時久しぶりにリリースしたアルバム「LIFE AFTER ROMANCE」(1988)に収められていた曲ですが、トニー・ストーンなりにムードありげに歌い上げています。

 そもそもトニー・ストーン自体がどのような経歴かは良く知りませんが、アルバム「FOR A LIFETIME」(1988)にリリースされた際に、すかさずスマッシュ・ヒットを放ったのが、弾むような爽やかなサウンドの「Can't Say Bye」でした。当時、FM曲では良くかかっていたような記憶もありますが、リック・アストリーのディスコチックなサウンドがもてはやされていた時代に、アルバム内のアップテンポな曲の数曲がマッチした結果だと思われます。

 しかし、このアルバムの良いところは、ディスコチックなアルバムに終わらないところで、ネッド・ドヒニーの曲を3曲カバーしたり、ジャジーな曲を盛り込んだりと意外に聴かせるアルバムに仕上がっているところです。特にネッド・ドヒニーの「Heartbreak In The Making」や「Perish The Thought」は、ネッド・ドヒニーの本人バージョンよりもノリが良く、パンチが効いていて、とてもカッコ良いです。そして、今回のオススメ曲「Life After Romance」にしても、本家に負けず、なかなかムードのある歌い方にグッときます。バックには、ネッド・ドヒニー本人がギターとプロデュースで関わるほか、アラン・パスカのキーボードなどで綺麗に仕上げたという印象です。

 アルバムには、前記意外にも、ピーター・ベケットやローズマリー・バトラー、リオン・ウェアなどAOR系のミュージシャンも参加しているので安心です。

 確かに曲によっては、一昔前の古臭さを感じないわけでもないのですが、どの曲も非常に聴きやすいものばかりです。

 今回の名曲は、少し感傷的な1曲ですが、(ネッド・ドヒニーは割合にその手の曲が多いのですが...。)たまには大人の恋の終焉をしみじみと味わうのもお洒落かも。(Night-Plane) 

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